安城市歴史博物館の施設を紹介します。
この土地に住むものが、この土地の歴史を理解することは、この土地の発展を計るうえに欠かすことのできないことがらである。
さいわい、1971年(昭和46)2月に、『安城市史』が発刊されてより、市民の間に歴史への関心が高まり、市史編集委員により「安城郷土研究会」が、ついで市文化財保護委員会を中心にして、「埋蔵文化財等調査研究会」が、さらに、市民同好者によって「安城の歴史を学ぶ会」が結成され、着々、歴史研究活動が進められている。
そうしたなかで、桜井北部老人クラブによって、「むかし昔」二冊、福釜神明社社務所より『福釜の里』六冊、東端公民館「東端誌」等が次々刊行され、その土地その土地における歴史理解が深められようとしている。
こうした市民の間の歴史的関心と、理解の広まりは、市民ひとりひとりが、魅力ある街づくりを期待しているあらわれであり、今日、それぞれ生甲斐とはなにかを模索している所産であると考えられる。この要望にこたえるべく、安城における歴史研究の成果を集録し、ここに、「安城歴史研究」を創刊できるに至ったことを喜びたい。
どうかこの成果を、政治・経済・教育文化のなかに生かし、市民的ひろがりにまで発展させていただくことを念願し、発刊のことばとする。
1975年12月1日 安城市教育委員会教育長 杉浦 秋雄
安城歴史研究第46号
今号は、『一地名の全体像に迫る実証的な試み』、『山崎延吉と朝鮮 農村振興運動についての一考察(下)』、『小学校学習教材「広島原爆体験談の活用」』の3編が収められています。
販売場所:安城市歴史博物館
価格:1200円